人の前で泣いたことって、つい最近までなかった。
家族はもちろん、主治医の前でも一度も泣いたことない。
友達の前では、泣いてしまってるけど、ゼミの友達みんなが最後にハグしてくれた。
お姉ちゃんも、最初に病気になったとき、ハグしてくれた。
今は、ないものばかりに目がいくけど、私がもっている幸せなものもきっとあると思う。あるのかな?家もなければ、仕事もない。お金だけ、障害の引き換えにもらってるけど、それって、お金もらえて良かったねって思われるんだろうか。お金、たとえば1000万円もらって、精神疾患になりたい?私は、双極だかなんだかになりたくなんてなかった。なって良かったことなんか、ひとつもない。もう、人生の一部ではあるけど、病気になったから分かったこと?良かったこと?考えたくもない。良かったこともあったって思いたい人が思えば?癌にならなくていいなら、ならない方がいいじゃん。なったらしょうがない。どうにもならないことがあるのが人生だから、肯定して生きていくのが正しい姿なんだろうね。でも、私、32才だから。若くはないけど、悟りを開ける年ではない。誰も、恨んではいない。病気も恨んでないし、家族のことも、夫のことも、恨み言というか、捨て台詞の一つも言いたくなるけど、どうせ、何にも響かないし、私が惨めになるだけだから、何も言わずに、きっぱり終わらせる。